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住宅の給湯器の種類と選び方を徹底比較

2026.08.10
住宅の給湯器の種類と選び方を徹底比較

住宅を購入・新築する際、給湯器の種類について迷ったことはありませんか?ガス給湯器や電気温水器、エコキュート、エネファームなど、現在の住宅にはさまざまな給湯設備が存在します。それぞれ仕組みや費用感、省エネ性能が大きく異なるため、自分の暮らしに合った選択をするには基礎知識が欠かせません。本記事では、住宅の給湯器の種類と特徴をわかりやすく解説します。

住宅の給湯器は大きく4種類|まずは全体像を把握しよう

住宅の給湯器は大きく4種類|まずは全体像を把握しよう

住宅に導入される給湯器は、エネルギー源の違いによって主に4種類(ガス給湯器・電気給湯器・石油給湯器・ハイブリッド給湯器)に分類されます。それぞれの特徴や向いているケースが異なるため、まずは全体像を把握しておくことが大切です。

ガス給湯器(エコジョーズ含む)

ガス給湯器は、都市ガスやプロパンガス(LPG)を燃料としてお湯を沸かすタイプです。給湯器の中でも最もポピュラーな種類で、多くの住宅に採用されています。

近年は「エコジョーズ」と呼ばれる高効率ガス給湯器が普及しており、従来型と比べて排熱を再利用することで熱効率を大幅に向上させています。従来型の熱効率が約80%であるのに対し、エコジョーズは約95%に達します。

ガスの供給インフラが整った地域であれば導入しやすく、タンクレスで即座にお湯が使えるのが大きな特徴です。

電気温水器

電気温水器は、電気ヒーターでタンク内の水を加熱してお湯を蓄えるタイプの給湯器です。ガス配管が不要なため、オール電化住宅や、都市ガスが通っていない地域の住宅に向いています。

仕組みがシンプルで可動部分が少ないことから、故障が少なく耐久性が高い点が評価されています。深夜電力を利用して割安な電気料金でお湯を沸かす使い方が一般的ですが、後述するエコキュートと比べると電気代は割高になりやすい傾向があります。

初期費用は比較的安価で、設置工事もシンプルです。

エコキュート(ヒートポンプ式)

エコキュートは、空気の熱を利用してお湯を沸かす「ヒートポンプ技術」を採用した給湯器です。正式には「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」と呼ばれ、電気で動くオール電化住宅に適した設備です。

空気中の熱エネルギーを活用するため、消費する電力量のおよそ3〜4倍の熱エネルギーを生み出すことができます。これにより、電気温水器と比べて電気代を約3分の1〜4分の1に抑えられるとされています。

省エネ性能が非常に高く、光熱費の削減を重視する方に人気の種類です。

エネファーム(燃料電池式)

エネファームは、都市ガスやLPGから水素を取り出し、酸素と反応させて発電しながら同時にお湯を作る燃料電池型の給湯器です。発電時に生じる熱を給湯に活用する仕組みで、エネルギー効率が非常に高い点が特徴です。

自宅で発電できるため、電力会社からの購入電力量を減らすことができ、光熱費の大幅な削減が期待できます。太陽光発電と組み合わせることで、さらに高い省エネ効果を発揮します。

ただし、導入コストが最も高い種類であり、都市ガスまたはLPGの供給が必要です。

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各給湯器の仕組みとメリット・デメリット

4種類の給湯器について、それぞれの仕組みとメリット・デメリットを詳しく確認しましょう。選択する際の判断材料として、ぜひ参考にしてみてください。

ガス給湯器の特徴|即湯性が高くコンパクト

ガス給湯器の最大の強みは、蛇口をひねれば瞬時にお湯が出る「即湯性」の高さです。タンクにお湯を蓄える必要がなく、使いたいときに必要な分だけお湯を作れるため、お湯切れの心配がありません。

メリット

  • 蛇口を開ければすぐにお湯が出る
  • タンクが不要でコンパクト、設置スペースが小さい
  • 初期費用が4種類の中で比較的安価
  • エコジョーズなら高効率で省エネ性も向上

デメリット

  • ガス料金は電気代と比べて高くなりやすい
  • プロパンガス(LPG)地域ではランニングコストがさらに上昇する
  • 停電時は使えるが、ガス停止時は使用不可

ガスインフラが整った地域の住宅や、即湯性を重視する方に適した選択肢です。

電気温水器の特徴|シンプル構造で故障が少ない

電気温水器は、構造がシンプルゆえに長寿命・低故障率が魅力の給湯器です。可動部品がほとんどなく、適切に使えば15〜20年程度の寿命が期待できることもあります。

メリット

  • 可動部品が少なくメンテナンスの手間が小さい
  • ガス配管が不要、オール電化住宅に対応しやすい
  • 初期費用はエコキュート・エネファームより安い
  • 停電時以外は安定して使用できる

デメリット

  • 電気でお湯を沸かすため、エコキュートと比べて光熱費が高い
  • タンクのサイズを超えると湯切れが起きる
  • タンクが大きく、設置スペースが必要
  • お湯を大量に使う家庭では追いだきが必要になる場合がある

光熱費よりも設備の安定性・耐久性を優先したい方や、シンプルな設備を好む方に向いています。

エコキュートの特徴|電気代が安く省エネ性が高い

エコキュートは、ヒートポンプ技術によって少ない電力で多くの熱エネルギーを生み出す省エネ性の高い給湯器です。オール電化住宅との相性が良く、深夜の割安な電力を使ってお湯を沸かす運用が一般的です。

メリット

  • 電気代がきわめて安く、ランニングコストを大幅に削減できる
  • CO2排出量が少なく環境にやさしい
  • 停電時でもタンク内のお湯を生活用水として使用できる
  • 太陽光発電との組み合わせで光熱費をさらに削減可能

デメリット

  • 初期費用(本体+工事費)が電気温水器より高い(目安:40〜60万円程度)
  • ヒートポンプユニットの設置スペースが必要
  • 作動音が気になる場合がある(隣家への配慮が必要なケースも)
  • 寒冷地では性能が若干低下することがある

長期的に光熱費を抑えたい方や、省エネ・ZEH対応住宅を目指す方に特におすすめの種類です。

エネファームの特徴|発電しながらお湯をつくれる

エネファームは「発電しながらお湯も作れる」という、他の給湯器にはないユニークな仕組みを持ちます。燃料電池の発電効率と熱利用効率を合わせた総合エネルギー効率は約80〜90%とされており、非常に高効率です。

メリット

  • 自宅で発電でき、電力会社への依存を減らせる
  • 発電時の排熱を給湯に活用するためエネルギー損失が少ない
  • 停電時でも(自立運転モードで)一部の電気とお湯が使える機種がある
  • 太陽光発電と併用でZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)達成に貢献

デメリット

  • 初期費用が最も高い(本体+工事費で150~250万円程度)
  • 都市ガスまたはLPGの供給が必要
  • 定期的なメンテナンスが必要
  • 機器のサイズが大きく、設置スペースの確保が必要

初期費用の高さはネックですが、補助金制度を活用することで負担を軽減できる場合もあります。長期的な省エネ・光熱費削減を強く意識する方に向いています。

初期費用とランニングコストを比較

初期費用とランニングコストを比較

給湯器を選ぶうえで、初期費用とランニングコストのバランスは非常に重要です。導入時の出費だけでなく、毎月の光熱費も含めたトータルコストで比較することが大切です。

4種類の費用をざっくり比較

以下の表は、4種類の給湯器の費用感をまとめたものです。金額はあくまで目安であり、住宅の条件やメーカー・機種によって変動します。

種類初期費用(本体+工事費の目安)月々の光熱費(給湯分)の目安耐用年数の目安
ガス給湯器(エコジョーズ)15〜25万円3,000〜5,000円10〜15年
電気温水器20〜35万円3,500〜6,000円15〜20年
エコキュート40〜65万円1,000〜2,500円10〜15年
エネファーム150~250万円1,000〜2,000円(発電収益を考慮)10〜15年

初期費用が最も安いのはガス給湯器ですが、ランニングコストを長期で見るとエコキュートやエネファームが有利になるケースが多いです。

たとえば、エコキュートは初期費用がガス給湯器より20〜40万円高くなりますが、月々の光熱費(給湯分)が2,000〜3,000円程度安くなれば、10〜20年でコストが逆転する計算になります。長期的な視点で判断することが重要です。

光熱費に差が出る理由|エネルギー源の違いを理解する

給湯器の光熱費に差が生まれる主な理由は、エネルギー源(ガス・電気)の単価と変換効率の違いにあります。

ガス給湯器は、ガスを燃焼させて直接お湯を沸かします。都市ガスは比較的安価ですが、プロパンガス(LPG)は都市ガスの約1.5〜2倍の料金になることが多く、地域によってコストが大きく変わります。

一方、エコキュートは「空気の熱」を使うため、同じ電気量から生み出せる熱量が他の電気式機器より圧倒的に多いです。これを「エネルギー効率(COP)」と呼び、エコキュートのCOPは3〜4程度。つまり1kWhの電力で3〜4kWh相当の熱を生み出せます。

深夜電力プランと組み合わせることで電気単価をさらに下げられるため、エコキュートの光熱費が最も安くなりやすいです。エネルギー源の特性を理解したうえで、自分の住環境に合った給湯器を選ぶことが節約への近道です。

自分の住宅に合った給湯器の選び方

自分の住宅に合った給湯器の選び方

給湯器の種類と費用感を把握したら、次はいよいよ自分の住宅に合った選択肢を絞り込む段階です。以下の3つのポイントを順に確認することで、適切な給湯器を選びやすくなります。

ガスが使えるかどうかで候補が絞れる

給湯器選びの最初の分岐点は、「住宅でガスが使えるかどうか」です。

  • 都市ガスまたはLPGが使える住宅 → ガス給湯器(エコジョーズ)・エネファームが候補に加わる
  • オール電化住宅・ガス配管がない住宅 → 電気温水器・エコキュートが選択肢の中心になる

新築や建売住宅の場合、そもそもオール電化仕様かガス仕様かがあらかじめ決まっていることも多いです。購入・建設前に仕様を確認し、後から変更する場合は追加工事費が必要になることを覚えておきましょう。

プロパンガス(LPG)地域では、都市ガスより料金が高いため、オール電化+エコキュートの組み合わせがコスト面で有利になるケースも多く見られます。

家族の人数と使用量から号数・容量を考える

給湯器のサイズ(号数・タンク容量)は、家族の人数や生活スタイルによって適切なものが変わります。

ガス給湯器の場合、サイズは「号数」で表されます。一般家庭向けの目安は以下のとおりです。

  • 1〜2人家族:16号
  • 3〜4人家族:20号
  • 4〜5人家族以上:24号

エコキュートや電気温水器はタンク式のため、タンク容量(リットル)で選びます。

  • 1〜2人家族:200〜300L
  • 3〜4人家族:370〜460L
  • 5人以上:460〜550L

お湯を一度に多く使う家庭では、容量が小さすぎると「湯切れ」が起きてしまいます。将来的な家族構成の変化も視野に入れ、少し余裕を持ったサイズを選ぶと安心です。

設置スペースと工事条件を確認する

給湯器の種類によって、設置に必要なスペースや工事条件が大きく異なります。導入前に必ず確認しておきましょう。

  • ガス給湯器:壁掛け設置が可能でコンパクト。ガス配管と排気口の確保が必要
  • 電気温水器:大型のタンクを屋外または機械室などに設置するスペースが必要
  • エコキュート:貯湯タンクとヒートポンプユニットの2ユニットを設置するスペースが必要(目安:約0.5〜1㎡)
  • エネファーム:燃料電池ユニット+貯湯タンクで比較的大きなスペースが必要

マンションや敷地が狭い住宅では、スペースの制約からエコキュートやエネファームの設置が難しい場合もあります。また、集合住宅ではガスや電気の設備仕様がすでに決まっているケースが多いため、管理組合や施工会社への確認が必要です。

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建売住宅・新築購入時に確認したいポイント

建売住宅・新築購入時に確認したいポイント

建売住宅や新築住宅を購入する場合、給湯器はすでに選定済みであることがほとんどです。しかし、購入前に設備仕様をしっかり確認することで、後悔のない選択につながります。

標準仕様の給湯器は何か確認する

建売住宅では、給湯設備が標準仕様として最初から決まっているのが一般的です。購入前に以下の点を確認しておくと安心です。

確認すべきポイント

  • 給湯器の種類(ガス給湯器・エコキュート・電気温水器・エネファームのいずれか)
  • 号数またはタンク容量(家族の人数に合っているか)
  • 対応するエネルギー源(都市ガス・LPG・電気)
  • メーカーと型番(信頼性や保証内容の確認のため)
  • 保証期間(本体の保証が何年付いているか)

標準仕様の機種が自分の希望に合わない場合、オプション変更が可能かどうかも確認しましょう。変更には追加費用がかかることが多いですが、入居後の光熱費を大きく左右する設備のため、妥協せず検討することをおすすめします

省エネ基準やZEH対応かどうかを見ておく

近年の新築住宅では、省エネ基準への適合やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)対応が重要なポイントになっています。給湯器はその省エネ性能に大きく関わる設備です。

2025年以降、新築住宅には省エネ基準への適合が義務化される方向で国の政策が進んでいます。ZEH対応住宅では、エコキュートやエネファームなどの高効率給湯器の採用が前提になるケースが多く、補助金制度の対象にもなりやすいです。

主な省エネ・補助金関連のチェックポイントは以下のとおりです。

  • 「ZEH対応」と明記されているか
  • 省エネ給湯器(エコキュート・エコジョーズ・エネファーム)が採用されているか
  • 補助金制度(経済産業省の給湯省エネ事業など)の対象になるか

省エネ性能の高い給湯器を選ぶことは、日々の光熱費削減だけでなく、住宅の資産価値を維持・向上させることにもつながります。

まとめ

まとめ

住宅の給湯器には、ガス給湯器・電気給湯器(電気温水器)・石油給湯器(灯油給湯器・ボイラー)・ハイブリッド給湯器の4種類があり、それぞれ仕組み・費用・省エネ性能が大きく異なります。

選び方のポイントは、「ガスが使えるかどうか」「家族の人数・使用量」「設置スペースの条件」の3つを順に確認することです。初期費用だけでなく、長期的なランニングコストを含めたトータルコストで比較することが、賢い選択につながるでしょう。

建売住宅や新築住宅を購入する際は、標準仕様の給湯器の種類・性能・省エネ対応状況を事前にしっかり確認してみてください。住宅の給湯器の種類を把握しておくことで、自分の生活スタイルや住環境に合った選択がしやすくなります。給湯設備は毎日使うものだからこそ、後悔のない選択をするための基礎知識を身につけておくことが大切です。

住宅 給湯器 種類についてよくある質問

住宅 給湯器 種類についてよくある質問

Q. 給湯器の種類は何を基準に選べばいいですか?

まず「ガスが使える住宅かどうか」で大きく候補が絞れます。ガスが使える場合はガス給湯器(エコジョーズ)やエネファームが選択肢に入り、オール電化住宅ではエコキュートや電気温水器が中心になります。次に家族の人数、設置スペース、初期費用とランニングコストのバランスを考慮して選びましょう。

Q. エコキュートと電気温水器はどう違いますか?

どちらも電気でお湯を沸かすオール電化対応の給湯器ですが、仕組みが大きく異なります。電気温水器は電気ヒーターで直接加熱するのに対し、エコキュートは空気の熱をヒートポンプで集めてお湯を作ります。エコキュートは同じ電力量でも約3〜4倍の熱エネルギーを生み出せるため、電気代が大幅に安くなります。

Q. 建売住宅の給湯器は変更できますか?

多くの場合、契約前または建築中であればオプション変更が可能です。ただし、エネルギー源の変更(ガス→電気など)を伴う場合は追加工事費が発生します。購入前に販売会社や施工会社に相談し、変更できる範囲と費用を確認することをおすすめします。

Q. 給湯器の寿命はどのくらいですか?

一般的に、ガス給湯器は10〜15年、電気温水器は15〜20年、エコキュートは10〜15年、エネファームは10〜15年が目安とされています。定期的なメンテナンスを行うことで寿命を延ばせますが、部品の製造終了やメンテナンス費用の増加を考慮すると、寿命に近づいたら早めの交換を検討するのが賢明です。

Q. 給湯器の補助金制度はありますか?

はい、国や自治体による補助金制度があります。たとえば経済産業省の「給湯省エネ事業」では、高効率給湯器(エコキュート・エコジョーズ・ハイブリッド給湯器・エネファームなど)の導入に対して補助金が支給される場合があります。制度は年度ごとに変わるため、購入時点での最新情報を経済産業省の公式サイトや自治体の窓口で確認してください。


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