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住宅ローンを申し込む際に「連帯保証人が必要ですか?」と疑問を持つ方は少なくありません。連帯保証人とは何か、どのような場合に必要になるのか、またどんなリスクがあるのかを正しく理解しておくことは、安心して住宅購入を進めるうえでとても大切です。この記事では、住宅ローンにおける連帯保証人の基礎知識から、必要なケース・リスク・保証人なしで借りる方法まで、わかりやすく解説します。

結論からお伝えすると、住宅ローンの多くのケースでは連帯保証人を個人で用意する必要はありません。以下では、その理由と仕組みについて詳しく説明します。
住宅ローンを借りる際、連帯保証人を個人で立てる必要はないケースがほとんどです。
なぜなら、現在の住宅ローンの多くは「保証会社」を利用する仕組みが標準化されており、金融機関は借り主が返済できなくなった場合のリスクを保証会社によってカバーしているためです。
たとえば、多くの銀行の住宅ローン商品では、申込時に保証会社との保証委託契約を結ぶことが条件となっています。この仕組みのおかげで、借り主が家族や知人を連帯保証人に頼む必要がなく、周囲に負担をかけずにローンを組めます。
ただし、すべてのケースで不要というわけではなく、収入合算を利用する場合や特定の条件下では連帯保証人が必要になることがあります。次のセクションでその詳細を確認しましょう。

基本的に連帯保証人は不要とはいえ、特定の状況下では金融機関から連帯保証人を求められることがあります。主なケースを3つご紹介します。
住宅ローンの審査において単独の収入では借入可能額が不足する場合、配偶者や親族の収入を合算して審査を受ける「収入合算」という方法があります。
収入合算には「連帯保証型」と「連帯債務型」の2種類があり、連帯保証型を選んだ場合、合算した収入の持ち主が連帯保証人となります。たとえば、夫婦で収入を合算してローンを申し込む際、主債務者が夫であれば、妻が連帯保証人になるケースが典型的です。
連帯保証型では、合算者(連帯保証人)の収入はローン審査に使われますが、ローンの名義は主債務者のみとなります。合算できる割合は金融機関によって異なりますが、配偶者や同居の親族の収入の50〜100%を合算できる場合が一般的です。
収入合算を検討する際は、連帯保証人になることの責任とリスクをしっかり理解したうえで判断することが大切です。
親が所有する土地に家を建て、その土地を担保に住宅ローンを借りる場合、土地の所有者である親が連帯保証人を求められることがあります。
住宅ローンは通常、購入する土地と建物に抵当権を設定して融資を行います。しかし、土地の名義が親のままであれば、金融機関はその土地に担保権を設定するために、土地所有者である親の同意と連帯保証が必要と判断するケースがあります。
具体的には、親名義の土地に息子・娘が家を建てる「親の土地活用」のパターンで多く見られます。この場合、親は連帯保証人として万が一の際に子の返済義務を引き受けることになるため、事前に十分な話し合いが必要です。
土地の名義を変更することでこの問題を回避できる場合もありますが、贈与税や登録免許税などのコストが発生する可能性もあるため、専門家への相談をおすすめします。
審査の結果、借り主の信用力や返済能力に懸念があると判断された場合、金融機関が独自の判断で連帯保証人を求めることがあります。
理由としては、収入が不安定である(自営業・フリーランスなど)、勤続年数が短い、過去に延滞歴がある、借入額に対して収入が少ないといったケースが挙げられます。金融機関によって審査基準は異なりますが、信用リスクが高いと見なされた場合に連帯保証人の提供を条件として融資承認が下りることがあります。
この場合、連帯保証人になれる人の条件として「安定した収入がある」「一定の年齢以下である」「連帯保証人自身が他のローンを抱えていない」といった条件が金融機関から提示されることが一般的です。
突然連帯保証人を求められた場合は、その理由を金融機関に確認し、必要であれば他の対処法も検討してみましょう。

「連帯保証人」「連帯債務者」「保証人」は似ているようで、責任の重さや性質が大きく異なります。それぞれの違いを正確に理解しておくことが大切です。
保証人と連帯保証人は、どちらも主債務者が返済できない場合に代わりに返済する義務を負う点では共通していますが、保護される権利の有無に大きな違いがあります。
通常の保証人には「催告の抗弁権」と「検索の抗弁権」という2つの権利があります。催告の抗弁権とは「まず主債務者に請求してください」と言える権利、検索の抗弁権とは「主債務者の財産に執行してから請求してください」と言える権利です。
一方、連帯保証人にはこれらの権利がありません。つまり、主債務者が返済を滞らせた際、金融機関は連帯保証人に対して主債務者への請求を経ることなく、直接・即時に全額の返済を求めることができます。
| 項目 | 保証人 | 連帯保証人 |
|---|---|---|
| 催告の抗弁権 | あり | なし |
| 検索の抗弁権 | あり | なし |
| 責任の重さ | 比較的軽い | 非常に重い |
住宅ローンで求められる場合はほぼ「連帯保証人」であるため、その責任の重さを十分に認識しておきましょう。
連帯保証人と連帯債務者はどちらも住宅ローンに深く関わりますが、ローンの当事者かどうかという点で根本的に異なります。
連帯債務者は主債務者と同等の立場でローンを負担する当事者です。複数人が同じローンを「共同で借りる」形となり、それぞれが全額の返済義務を負います。収入合算の「連帯債務型」がこれにあたり、夫婦がそれぞれ住宅ローン控除を受けられるなどのメリットがあります。
一方、連帯保証人はローンの当事者ではなく、あくまで主債務者が返済できない場合のバックアップ的な役割です。ローンの名義に連帯保証人は含まれないため、住宅ローン控除を受けることはできません。
| 項目 | 連帯保証人 | 連帯債務者 |
|---|---|---|
| ローンの名義 | なし | あり |
| 返済義務 | 主債務者が滞った場合 | 常に全額 |
| 住宅ローン控除 | 対象外 | 対象になる場合あり |
| 団体信用生命保険 | 対象外 | 加入できる場合あり |
どちらの立場になるかによって、税制上の扱いや生命保険の適用も変わるため、契約前に必ず確認しましょう。

連帯保証人になることは、主債務者と同等に近い重い責任を負うことを意味します。どのようなリスクがあるのか、具体的なシチュエーション別に確認しておきましょう。
主債務者が病気・失業・収入減少などにより住宅ローンの返済が困難になった場合、金融機関は連帯保証人に対して全額の返済を求めてきます。
前述のとおり、連帯保証人には催告の抗弁権も検索の抗弁権もないため、「まず主債務者に請求してほしい」と断ることができません。突然、金融機関から多額の請求が来る可能性があるのが連帯保証人の最大のリスクです。
万が一、連帯保証人も返済ができない場合、連帯保証人自身の財産(預貯金・不動産など)が差し押さえられることもあります。また、連帯保証人が住宅ローンの返済を代位弁済した場合でも、主債務者に対して求償権を持つものの、実際に回収できるかどうかは主債務者の経済状況次第です。
連帯保証人になる際は、このような最悪のシナリオを想定したうえで慎重に判断することが非常に重要です。
夫婦で住宅ローンを組み、一方が連帯保証人になっていた場合、離婚をしても連帯保証人の地位は自動的に解消されません。
これは多くの人が見落としがちな重要な点です。たとえ離婚協議書や公正証書で「住宅ローンはどちらか一方が払う」と合意しても、金融機関との契約上、連帯保証人の義務はそのまま継続します。
元配偶者が返済を怠れば、金融機関は離婚後であっても連帯保証人であった側に請求を行います。住宅に住んでいなくても、関係が解消されていても、法的な連帯保証の責任は残り続けるのです。
離婚を検討している場合は、住宅ローンの取り扱い(売却・借り換え・名義変更など)についても弁護士や金融機関に早めに相談することをおすすめします。
主債務者が自己破産をした場合、住宅ローンの残債は免責される(帳消しになる)可能性がありますが、連帯保証人の返済義務は消滅しません。
自己破産は主債務者個人の債務整理であり、連帯保証人の契約には影響しないためです。主債務者が破産して返済義務を免れたとしても、金融機関は連帯保証人に対して残りのローン全額を請求できます。
このケースでは、連帯保証人が突然、多額の住宅ローン残債を一人で背負うことになります。連帯保証人自身も返済が困難な場合は、任意整理や自己破産といった債務整理を検討せざるを得ないケースもあります。
主債務者の経済状況が不安定だと感じる場合は、連帯保証人になることを引き受ける前に十分な検討が必要です。万が一の際の影響範囲がいかに大きいかを理解しておきましょう。

収入合算などを理由に配偶者を連帯保証人にするケースは珍しくありませんが、夫婦間だからこそ見落としやすいリスクと注意点がいくつか存在します。事前にしっかりと確認しておきましょう。
まず最も大切な点は、配偶者が連帯保証人になると、主債務者と同等の返済責任を負うという事実です。家族だからといってその責任が軽くなることはなく、主債務者が返済できなくなった場合は配偶者の財産も返済に充てられます。
次に、配偶者が連帯保証人になっている場合、配偶者自身が別のローンや借入れを行う際に審査が厳しくなる可能性があります。連帯保証債務は配偶者の信用情報にも影響するため、将来的な資金計画にも関わります。
また、前述のとおり、離婚した場合でも連帯保証人の責任は消えません。夫婦関係が解消されても法的な債務は残るため、「もし離婚したら」というシナリオも念頭に置いておくことが大切です。
配偶者を連帯保証人にする代替手段として「ペアローン」という選択肢もあります。ペアローンであれば、夫婦がそれぞれ独立したローンの主債務者となり、互いに連帯保証人になる形になりますが、住宅ローン控除を双方が受けられるなどのメリットもあります。ただしペアローンも連帯保証の関係が生じるため、リスクの本質は変わりません。
配偶者を連帯保証人にする場合は、将来のライフプランも含めて夫婦でしっかりと話し合い、納得したうえで決断することが重要です。

「連帯保証人を頼める人がいない」「家族に負担をかけたくない」という場合でも、住宅ローンを借りる方法はあります。代表的な2つの方法をご紹介します。
ペアローンとは、夫婦や親子など2名がそれぞれ独立した住宅ローンを契約し、互いに連帯保証人になる形で借り入れを行う方法です。
ペアローンは収入合算の「連帯保証型」とは異なり、それぞれが主債務者としてローンを持つため、双方が住宅ローン控除を受けられる点が大きなメリットです。また、それぞれの返済能力に応じて借入額を設定できるため、借入上限を増やしやすいという利点もあります。
ただし、ペアローンでも互いに相手のローンの連帯保証人となるため、どちらかが返済できなくなった場合にはもう一方に返済義務が生じます。また、2本のローンを契約するため、諸費用が2倍かかる点にも注意が必要です。
ペアローンは共働き夫婦や収入がある親子で住宅を購入する際に特に活用されています。利用を検討する際は、将来の収入変動や家族構成の変化も想定したうえで金融機関に相談してみましょう。
最もシンプルな方法は、収入合算や連帯保証人を利用せず、1人の収入のみで審査を受ける「単独ローン」で申し込むことです。
単独ローンであれば、連帯保証人の問題は基本的に生じません。保証会社を利用する一般的な住宅ローン商品であれば、個人の連帯保証人を立てる必要がなく、周囲の人に負担をかけずにローンを組めます。
ただし、単独ローンは一人の収入で審査を受けるため、借入可能額が収入合算やペアローンよりも低くなる場合があります。希望する物件の購入に必要な金額を一人の収入でまかなえるかどうかを事前に確認することが大切です。
借入可能額が不足する場合は、頭金を増やす、物件の予算を見直す、返済期間を延ばすなどの方法で対応できることもあります。無理のない返済計画を立てることが、長期にわたる住宅ローン返済を安心して続けるための基本です。

すでに連帯保証人になっている場合でも、状況によっては連帯保証人から外れることが可能なケースがあります。主な方法を3つご紹介します。
住宅ローンの残債を一括で返済することで、ローン契約そのものが終了し、連帯保証の義務も消滅します。
これは最もシンプルかつ確実な方法です。住宅の売却代金で残債を完済する場合や、手持ち資金を充てて繰り上げ全額返済する場合などが該当します。
住宅を売却して一括返済する場合は、売却価格がローン残高を上回っている(アンダーローンの状態)ことが条件となります。売却価格がローン残高を下回るオーバーローンの状態では、そのままでは完済できないため注意が必要です。
一括返済には繰上返済手数料がかかる場合もあるため、事前に金融機関に確認しましょう。
住宅ローンを別の金融機関へ借り換えることで、旧ローン契約は終了し、連帯保証人の義務も解消されます。
借り換えとは、現在の住宅ローンを完済するために新たな金融機関からローンを借り、以降は新しいローンを返済していく方法です。新しいローンを単独で組む場合や、保証会社のみを利用する商品に切り替える場合は、連帯保証人なしでローンを継続できます。
借り換えには審査が必要であり、現在の収入・信用状況によっては承認されないこともあります。また、諸費用(登記費用・保証料・手数料など)が数十万円単位で発生するため、借り換えによるメリットとコストを比較検討することが大切です。
金利が低い時期や、現在の金利より有利な条件の商品が見つかったタイミングで借り換えを検討するのが一般的です。
現在の連帯保証人から外れるために、別の適格な人物を新たな連帯保証人として金融機関に提案し、承認を得ることで変更できる場合があります。
ただし、この方法は金融機関の承認が必須であり、新しい連帯保証人が金融機関の定める条件(安定した収入・信用力など)を満たしていることが前提です。金融機関が必ずしも変更に応じてくれるとは限らないため、事前に相談することが欠かせません。
離婚に伴い連帯保証人を変更したいケースや、連帯保証人になっている人が高齢になった場合などに検討されることがあります。
連帯保証人の変更は、当事者間での話し合いだけでなく、金融機関との正式な手続きが必要です。勝手に変更することはできず、金融機関の同意なしには法的効力が生じません。困った場合は、不動産会社や弁護士にも相談してみましょう。

住宅ローンにおける連帯保証人について、必要なケースからリスク・外れる方法まで解説しました。最後に重要なポイントを整理します。
住宅ローンは長期にわたる大切な契約です。連帯保証人の役割とリスクを正しく理解したうえで、不安や疑問があれば金融機関や不動産会社の専門家にご相談ください。

金融機関によって異なりますが、一般的には「安定した収入がある」「一定の年齢以下である(例:70歳未満)」「日本国内に居住している」「本人が多額の借入を抱えていない」などの条件が求められます。信用情報に問題がないことも重要な条件のひとつです。
連帯保証人の人数については、法律上の上限はありません。ただし、実際には金融機関が定める条件を満たす人物を1〜2名程度立てるケースが一般的です。複数の連帯保証人がいる場合でも、それぞれが全額の返済義務を負います。
連帯保証人になることで、自分自身の信用情報に連帯保証債務が記録されます。その結果、自分が将来住宅ローンやその他のローンを申し込む際の審査に影響する可能性があります。連帯保証人になる前に、自身の将来の借入計画も考慮しておくことが大切です。
連帯保証人である親が亡くなった場合、連帯保証債務は相続の対象となります。つまり、親の相続人(兄弟姉妹など)が連帯保証の義務を引き継ぐ可能性があります。この場合、相続放棄を行えば義務を免れることができますが、他の財産の相続も放棄することになるため、慎重な判断が必要です。
専業主婦・主夫の場合、収入がないため連帯保証人の条件を満たさないと判断される金融機関がほとんどです。ただし、収入合算の連帯保証型の場合に限っては、配偶者(専業主婦・主夫)が連帯保証人として求められることもあります。金融機関によって対応が異なるため、事前に確認することをおすすめします。