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住宅を購入したあと、「確定申告をしなければいけないと聞いたけれど、何をどうすればいいのか分からない」と感じていませんか。住宅ローン控除を受けるためには、購入した年の翌年に確定申告を行う必要があります。この記事では、住宅購入後の確定申告の手順・必要書類・申告期限・還付金額の目安まで、初めての方でも迷わず手続きできるよう、分かりやすく解説します。

結論からお伝えすると、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を受けるためには、購入した年の翌年に必ず確定申告が必要です。 ただし、全員が毎年確定申告を続けなければならないわけではありません。初年度と2年目以降では手続きの方法が異なります。以下で詳しく確認しましょう。
住宅購入後の確定申告が必要な人は、住宅ローンを組んで自宅を購入・新築し、住宅ローン控除の適用を受けたい方です。会社員(給与所得者)であっても、初年度だけは自分で確定申告を行う必要があります。
一方、確定申告が不要な場合もあります。住宅ローンを利用せずに現金で購入した場合や、控除を受ける所得税がそもそも発生していない場合(所得が少ない場合など)は、申告しても還付を受けられないことがあります。また、住宅ローン控除以外の特別な事情がない会社員は、2年目以降は勤務先の年末調整で手続きが完結します。
自分が申告対象かどうか迷った場合は、国税庁のウェブサイトで確認するか、最寄りの税務署に相談してみてください。
住宅ローン控除の手続きは、初年度(住宅を取得した翌年)だけ確定申告が必須です。その後、会社員の方であれば、2年目以降は勤務先での年末調整に切り替えることができます。
全体の流れを整理するとこのようになります。
この流れを知っておくだけで、「毎年確定申告に行かなければならないの?」という不安が解消されます。なお、個人事業主やフリーランスの方は、控除期間中は毎年確定申告が必要な点にご注意ください。

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して住宅を購入・新築・増改築した際に、一定額を所得税(および住民税)から差し引ける税制優遇制度です。仕組みや計算方法、住宅の種類による違いをそれぞれ確認しましょう。
住宅ローン控除(正式名称:住宅借入金等特別控除)は、年末時点の住宅ローン残高に一定の控除率をかけた金額を、その年に納めた所得税から差し引けるという仕組みです。
2024年現在(2022年度税制改正以降)の主な内容は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 控除率 | 年末ローン残高の 0.7% |
| 控除期間 | 新築等(認定住宅・ZEH水準省エネ住宅・省エネ基準適合住宅):13年間、それ以外:原則0年、既存住宅:10年間 |
| 所得要件 | 合計所得金額が 2,000万円以下 |
| 床面積要件 | 50㎡以上(認定長期優良住宅・認定低炭素住宅・ZEH水準省エネ住宅・省エネ基準適合住宅で合計所得1,000万円以下の場合は40㎡以上、2024年末までの建築確認が必要) |
以前は控除率1.0%でしたが、2022年の改正により0.7%に変更されています。また、控除期間は住宅の省エネ性能によって異なり、省エネ基準適合住宅以上であれば13年間、それ以外は原則0年となります。住宅購入後の確定申告で還付を見込む際は、ご自身の住宅の性能区分と最新の控除条件をしっかり確認するようにしてみてください。
還付される金額は「年末ローン残高 × 0.7%」が基本です。ただし、実際に還付されるのは納めた所得税の範囲内であり、控除しきれなかった分は住民税からも一部差し引かれます。
具体的な例で見てみましょう。
このように、ローン残高が大きいほど控除額も大きくなりますが、納税額を上限とする点が重要です。なお、控除上限額は住宅の種類によって異なります(次の見出しで解説)。
正確なシミュレーションは、国税庁の確定申告作成コーナーを利用すると便利です。
住宅ローン控除の借入限度額(控除の計算ベースとなる上限金額)は、住宅の種類や性能によって異なります。
| 住宅の種類 | 借入限度額(2024年入居の場合) | 控除期間 |
|---|---|---|
| 長期優良住宅・低炭素住宅 | 4,500万円 | 13年 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 13年 |
| 省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 | 13年 |
| その他の新築住宅 | 0円(対象外) | 0年 |
| 中古住宅(認定住宅等) | 3,000万円 | 10年 |
| その他の中古住宅 | 2,000万円 | 10年 |
省エネ性能の高い住宅ほど借入限度額が高く設定されており、控除を最大限に活用できます。なお、2024年以降に入居となる新築住宅は省エネ基準への適合が要件となるため、購入前に確認しておくとよいでしょう。

住宅購入後の確定申告には、明確な提出期限があります。期限を過ぎてしまうとペナルティが発生する場合もあるため、しっかり把握しておきましょう。
通常の確定申告期間は、毎年2月16日〜3月15日です。住宅ローン控除を初めて申告する場合も、この期間内に提出する必要があります。e-Tax(電子申告)を利用すれば、自宅のパソコンやスマートフォンから申告期間中いつでも送信可能です。
申告が遅れた(期限後申告)場合はどうなるのでしょうか。住宅ローン控除のように「還付申告」に該当する場合(税金が戻ってくる申告)は、期限後でも申告できる期間が5年間あります。つまり、申告を忘れていた場合でも、5年以内であれば遡って還付を受けられます。
ただし、税金を納める側(追加納付が発生する場合)で期限を過ぎると、無申告加算税や延滞税が課される場合があります。住宅ローン控除の申告は基本的に還付申告ですが、その年の所得状況によっては追加納付が発生するケースもゼロではありません。期限内に申告できるよう、余裕をもって書類の準備を進めることをおすすめします。
また、確定申告の期間中は税務署が大変混み合います。e-Taxを使った電子申告や、税務署への事前予約を活用すると、スムーズに手続きを進めることができます。

確定申告をスムーズに進めるためには、事前に必要書類をすべて揃えておくことが大切です。書類は「全員が必要なもの」と「住宅の種類によって追加で必要なもの」に分かれます。
住宅ローン控除の確定申告で基本的に必要な書類(住宅区分により追加書類あり)は以下の通りです。
なお、住宅の区分(新築・中古・認定住宅等)により、耐震基準適合証明書や認定長期優良住宅の認定通知書などの追加書類が必要になる場合があります(国税庁参照)。
| 書類名 | 入手先 |
|---|---|
| 確定申告書(第一表・第二表) | 国税庁ウェブサイト・税務署 |
| (特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書 | 国税庁ウェブサイト・税務署 |
| 源泉徴収票(給与所得者の場合) | 勤務先 |
| 住宅ローンの年末残高等証明書 | 金融機関(借入先) |
| 住宅の登記事項証明書(建物・土地の取得対価の額を証明するため必要) | 法務局 |
| 不動産売買契約書または建築請負契約書のコピー | 購入・建築時に取得 |
| マイナンバーカードまたはマイナンバー通知カード+本人確認書類 | 自分で保管 |
登記事項証明書は法務局の窓口のほか、登記・供託オンライン申請システム(登記ねっと)からも取得できます。年末残高等証明書は、金融機関により異なりますが、10月〜翌1月頃に郵送されることが多いです。住宅購入後の確定申告に備えて、早めに手元に揃えておきましょう。
購入した住宅の種類や条件によっては、上記の共通書類に加えて追加の書類が必要になります。
| 住宅の種類・条件 | 追加で必要な書類 |
|---|---|
| 長期優良住宅 | 長期優良住宅建築等計画の認定通知書のコピー |
| 低炭素住宅 | 低炭素建築物新築等計画の認定通知書のコピー |
| ZEH水準省エネ住宅・省エネ基準適合住宅 | 住宅省エネルギー性能証明書または建設住宅性能評価書のコピー |
| 中古住宅(耐震基準適合) | 耐震基準適合証明書または既存住宅性能評価書(耐震等級1以上)のコピー |
| 中古住宅(既存住宅売買瑕疵保険) | 既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書のコピー |
| 増改築・リフォームの場合 | 工事請負契約書のコピー、増改築等工事証明書 |
「自分の住宅がどの種類に該当するか分からない」という場合は、購入時に受け取った書類を確認するか、不動産会社や施工会社に問い合わせてみてください。書類が不足していると申告が受け付けられないこともあるため、早めに確認しておくことが大切です。

必要書類が揃ったら、実際に確定申告の手続きを進めましょう。大きく3つのステップに分けて解説します。
まず、前の章でご紹介した必要書類をすべて揃えます。特に以下の点に注意しながら準備を進めてください。
書類が揃ったら、一覧表などに照らし合わせて抜け漏れがないかチェックする習慣をつけると、申告当日にあわてることなく手続きできます。
書類が揃ったら、確定申告書を作成します。作成方法には主に2つあります。
① e-Tax(電子申告)を使う方法 国税庁の確定申告書等作成コーナーにアクセスし、画面の案内に従って入力するだけで申告書が自動作成されます。マイナンバーカードとICカードリーダー(またはスマートフォン)があれば、自宅から送信まで完結できます。還付申告の場合、e-Taxは1月1日から利用可能な点もメリットです。
② 書面(紙)で申告する方法 国税庁ウェブサイトから申告書の様式をダウンロードするか、税務署で受け取り、手書きまたはパソコンで作成します。作成後は税務署への持参または郵送で提出します。
どちらの方法でも還付を受けられますが、e-Taxは還付が早い(申請後約3週間程度)という点で便利です。初めての方には、入力ガイドが充実している作成コーナーの活用がおすすめです。
申告書が完成したら、いよいよ提出です。提出方法は以下の3通りがあります。
提出後、還付金は指定した口座に振り込まれます。e-Taxの場合は申請から約3週間、書面提出の場合は1〜2か月程度が目安です。還付状況は「確定申告書等の還付状況確認サービス」でも確認できます。
住宅ローン控除の確定申告は、手順をひとつひとつ踏めば難しくありません。初年度さえクリアすれば、2年目以降は年末調整に切り替えられます。

住宅ローン控除の初年度確定申告を無事に終えると、翌年以降(2年目〜)の手続きが大きく楽になります。会社員(給与所得者)の方は、2年目以降は勤務先の年末調整で手続きが完結します。
2年目以降の流れは以下の通りです。
注意点として、税務署から送られてくる証明書は紛失すると再発行に時間がかかる場合があります。届いたら大切に保管しておきましょう。
また、個人事業主やフリーランスの方は年末調整が使えないため、控除期間中は毎年2月〜3月の確定申告期間に申告が必要です。転職や退職によって給与所得以外の収入が生じた年も、確定申告が必要になることがあります。
なお、転職先でも同様に年末調整での対応が可能ですが、転職のタイミングによって手続きが変わる場合があります。不安な場合は、転職先の人事・総務担当者に確認してみてください。

住宅購入後の確定申告について、重要なポイントをおさらいしましょう。
初めての確定申告は不安に感じるものですが、手順を一つひとつ確認しながら進めることで、きっとスムーズに手続きできます。疑問が生じた際は、税務署や国税庁のウェブサイトに相談してみてください。

通常の確定申告期間は毎年2月16日〜3月15日です。還付申告(住宅ローン控除など税金が戻る申告)に限っては、申告期間前の1月1日から申告可能で、かつ申告期限(3月15日)を過ぎても5年以内であれば申告できます。ただし期限内の申告が基本ですので、余裕をもって準備しましょう。
はい、住宅ローン控除を受ける初年度は会社員でも確定申告が必要です。2年目以降は勤務先の年末調整で手続きができるため、毎年確定申告に行く必要はありません。
e-Taxを使うと、自宅のパソコンやスマートフォンから申告が完結するため、税務署に出向く手間が省けます。また、還付金の振込が書面申告より早く(申請後約3週間が目安)、1月1日から申告できる点も便利です。
「年末ローン残高 × 0.7%」が控除額の目安です。例えば残高3,000万円の場合、最大21万円が控除されます。ただし実際に還付される金額はその年に納めた所得税の範囲内となり、超えた分は住民税から一部差し引かれます。
はい、中古住宅でも住宅ローン控除を受けることができます。ただし、耐震基準を満たしていること(1982年以降の建築または耐震基準適合証明書の取得など)や、床面積・所得などの要件を満たす必要があります。新築と比較して借入限度額や控除期間が異なる場合があるため、購入前に確認することをおすすめします。