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住宅購入を検討しているとき、「消費税はどれくらいかかるの?」と不安に感じる方は多いのではないでしょうか。建物・土地・諸費用によって消費税の扱いが異なるため、正確に把握しておくことが大切です。この記事では、住宅購入と消費税の基本的な仕組みから、新築・中古住宅それぞれのケース、住宅ローン控除との関係まで、初めての方にもわかりやすく解説します。

住宅購入にかかる消費税は、「何に対してかかるのか」を理解するところから始まりましょう。建物・土地・諸費用のそれぞれで課税ルールが異なるため、まずは全体像を把握することが重要です。
住宅購入に関連する費用には、消費税がかかるものとかからないものが混在しています。事前に整理しておくと、総費用の計算がぐっとスムーズになります。
| 項目 | 消費税 | 備考 |
|---|---|---|
| 建物(新築・中古) | かかる | 売主が課税事業者の場合 |
| 土地 | かからない | 非課税取引 |
| 仲介手数料 | かかる | 不動産会社への報酬 |
| 住宅ローン保証料 | かからない | 非課税取引 |
| 登録免許税・不動産取得税 | かからない | 税金は非課税 |
| 司法書士報酬 | かかる | サービス報酬のため |
| 火災保険料 | かからない | 非課税取引 |
| リフォーム・修繕費用 | かかる | 工事・サービス代金 |
上記のように、消費税は「モノやサービスの対価」にかかるものです。土地は「消費されない財産」とみなされるため非課税となり、一方で建物や専門家への報酬・工事費用には課税されます。住宅購入の総コストを把握するうえで、この一覧を基準に確認してみてください。
消費税は「消費されるもの」に対してかかる税金です。建物は時間とともに劣化・消耗するため「消費される財」として課税対象となります。一方で、土地は使っても減らないため「消費されない財」と位置づけられており、消費税法上、土地の譲渡は非課税取引とされています。
たとえば、「土地2,000万円・建物2,000万円」の一戸建てを購入する場合、消費税がかかるのは建物部分の2,000万円だけです。税率10%とすると、建物にかかる消費税は200万円となります。土地に消費税はかかりませんので、合計購入価格は4,200万円(税込)となります。
このように、土地と建物の内訳をしっかり確認することが、住宅購入の消費税を正確に把握するための第一歩です。

新築住宅を購入する場合、売主は不動産会社やハウスメーカーなどの事業者であるケースがほとんどです。そのため、建物部分には原則として消費税がかかります。価格表示の確認方法と、諸費用への課税についても把握しておきましょう。
建売住宅の広告や販売資料には、価格が「税込」で表示されているケースと「税別(本体価格)」で表示されているケースがあります。消費税額を含んだ最終的な支払い金額を確認するには、必ず「税込価格」を基準にすることが大切です。
現在の消費税法では、事業者が一般消費者に対して価格を提示する際には税込表示(総額表示)が義務付けられています。ただし、広告の見せ方や資料によっては本体価格が目立つ形で記載されていることもあるため、注意が必要です。
チェックポイント:「建物価格3,000万円(税別)」と書かれていた場合、消費税10%を加えると実際の建物代金は3,300万円になります。土地代と合わせた総額を必ず確認しましょう。
契約前には必ず売買契約書や重要事項説明書で「消費税相当額」が明記されているかを確認し、担当者に不明点を質問することをおすすめします。
新築住宅の購入時は、建物本体以外にもさまざまな諸費用が発生します。そのなかには消費税がかかるものが複数ありますので、事前に把握しておくと予算計画が立てやすくなります。
消費税がかかる主な諸費用は以下のとおりです。
一方、住宅ローン保証料・火災保険料・登録免許税・不動産取得税・印紙税などは非課税または税金そのものであるため、消費税はかかりません。諸費用の合計額は一般的に物件価格の3〜7%程度とされており、そのなかに含まれる消費税額も無視できない金額になるため、しっかりと確認しておきましょう。

中古住宅の場合、消費税がかかるかどうかは売主が誰かによって大きく異なります。個人が売主の場合と不動産会社が売主の場合とでは、課税ルールが異なるため、購入前に売主の属性を必ず確認することが重要です。
中古住宅を個人(一般消費者)から購入する場合、建物部分にも消費税はかかりません。消費税は「事業者が行う取引」に対して課せられるものであり、個人が自宅を売る行為は「事業」とはみなされないためです。
たとえば、「土地1,500万円・建物1,500万円」の中古物件を個人売主から購入する場合、土地も建物も非課税となるため、物件価格の3,000万円がそのまま支払い金額です。消費税がかからない分、総費用を抑えられるケースがあります。
ただし、仲介に不動産会社が入っている場合は仲介手数料に消費税がかかります。売主が個人かどうかと、仲介会社が介在しているかどうかは別の話ですので、混同しないよう注意しましょう。
不動産会社(法人や個人事業主を含む課税事業者)が売主の場合は、建物部分に消費税がかかります。これは、不動産会社による物件の売却が「事業としての取引」に該当するためです。
中古住宅であっても、不動産会社がいったん買い取ってリノベーションしたうえで販売しているケース(いわゆる「買取再販物件」)では、課税事業者である不動産会社が売主となるため、建物に消費税が課税されます。
たとえば、「土地1,500万円・建物1,500万円」の買取再販物件を購入する場合、建物1,500万円×10%=150万円の消費税が発生し、合計3,150万円(土地非課税・建物税込)となります。
個人売主物件と比べると消費税分だけコストが高くなりますが、リノベーション済みで状態が良い物件も多いため、一概にどちらが良いとはいえません。総費用を比較したうえで判断しましょう。
中古住宅を探す際に、消費税がかかるかどうかを見分けるポイントをお伝えします。
主な見分け方の手順:
物件情報に「消費税込」「税込価格」と明記されている場合は課税物件、「消費税なし」や個人売主と記載がある場合は非課税物件であることが多いです。不明な場合は、担当の不動産会社に「売主はどなたですか?消費税はかかりますか?」と直接確認するのが最も確実な方法です。

消費税がかかる対象がわかったところで、実際にどれくらいの金額になるのかを具体的に見ていきましょう。建物価格ごとの消費税額の目安と、諸費用に含まれる消費税もあわせて把握することで、より正確な予算計画が立てられます。
現在の消費税率は10%です。建物の本体価格(税別)に応じた消費税額と税込価格の目安を以下の表でご確認ください。
| 建物本体価格(税別) | 消費税額(10%) | 税込価格 |
|---|---|---|
| 1,000万円 | 100万円 | 1,100万円 |
| 1,500万円 | 150万円 | 1,650万円 |
| 2,000万円 | 200万円 | 2,200万円 |
| 2,500万円 | 250万円 | 2,750万円 |
| 3,000万円 | 300万円 | 3,300万円 |
| 3,500万円 | 350万円 | 3,850万円 |
| 4,000万円 | 400万円 | 4,400万円 |
建物価格が高いほど消費税の負担額も大きくなります。たとえば建物3,000万円の新築住宅では、消費税だけで300万円もの負担が生じます。土地代と諸費用を加えると、消費税が住宅購入の総費用に与える影響は非常に大きいといえます。購入予算を検討する際は、必ず消費税を含めた総額で考えるようにしましょう。
建物本体以外の諸費用にも消費税はかかります。特に仲介手数料は金額が大きくなりやすいため、事前に計算しておくと安心です。
仲介手数料の上限額(宅建業法による)は以下のとおりです(売買価格400万円超の場合)。
仲介手数料の上限 = 売買価格 × 3% + 6万円(税別)
たとえば売買価格が4,000万円の場合:
さらに、司法書士報酬(目安:5〜15万円+消費税)やリフォーム費用(内容による)なども加算されます。諸費用全体の消費税額は20〜30万円程度になるケースも多く、建物の消費税とあわせると相当な金額になります。住宅ローンを利用する場合は、これらの諸費用も含めた資金計画を立てることが大切です。

住宅購入を検討する際、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は非常に重要な節税制度です。実は、消費税がかかる住宅かどうかによって、住宅ローン控除の控除期間や控除上限額が異なります。消費税の有無と控除の関係をしっかり理解しておきましょう。
省エネ性能の高い新築住宅や宅建業者から購入した買取再販中古住宅(長期優良住宅・低炭素住宅・ZEH水準省エネ住宅など)を2022年以降に入居した場合、住宅ローン控除の控除期間は最長13年間となります。なお、一般個人の売主から購入した中古住宅のうち、省エネ性能の高い認定住宅は控除期間13年ですが、その他の一般中古住宅は控除期間10年です。13年という長い控除期間は、省エネ性能の高い住宅を促進するための措置として設けられています。
控除額は「年末時点のローン残高×控除率」で計算され、控除率は住宅の性能(省エネ基準適合・ZEH水準など)によって異なります。2028年以降の入居では、省エネ基準適合住宅が控除対象から外れますが、2027年末までの建築確認住宅は借入限度額2,000万円・控除期間10年で対象となります。住宅購入の際には消費税の扱いだけでなく、購入する住宅の省エネ性能も合わせて確認されることをおすすめします。
住宅購入と消費税の関係を考えるうえで、省エネ性能の高い新築住宅・買取再販住宅であれば、控除期間13年で長期にわたって税負担を軽減できる可能性があります。消費税の支出だけを見てネガティブに捉えず、控除との合わせ技で総合的に判断することが大切です。
個人売主から購入する中古住宅など、消費税がかからない住宅の場合、住宅ローン控除の控除期間は最長13年間となります。2024年以降は新築住宅や買取再販中古住宅も原則10年(認定住宅等の条件を満たす場合に最長13年)となっており、消費税の有無による控除期間の違いとあわせて確認しておきましょう。
| 住宅の種類 | 消費税 | 控除期間 |
|---|---|---|
| 新築住宅(課税事業者から購入) | あり | 性能基準等を満たせば10~13年 |
| 買取再販中古(課税事業者から購入) | あり | 原則10年(条件により最長13年) |
| 中古住宅(個人売主から購入) | なし | 最長10年 |
住宅購入と消費税の関係は、控除期間にも影響するため、どの区分に当てはまるかをあらかじめ把握しておくことが大切です。また、中古住宅で控除を受けるためには「昭和57年(1982年)以降に建築された住宅(新耐震基準適合)」であることなどの要件が設けられています(昭和56年以前の建物の場合は、別途「耐震基準適合証明書」等が必要です)。購入を決める前に、不動産会社や税理士等に相談して、ご自身のケースでの控除額や適用可否を確認しておくと安心です。

住宅購入における消費税の仕組みを整理すると、以下のポイントが重要です。
住宅購入は人生で最も大きな買い物のひとつです。消費税の仕組みを正しく理解し、総費用を踏まえた資金計画を立てることで、後悔のない住宅購入を実現しましょう。不明な点は、信頼できる不動産会社や専門家に相談することを強くおすすめします。

土地の売買には消費税はかかりません。消費税法上、土地の譲渡は非課税取引とされています。ただし、不動産会社に仲介を依頼した場合の仲介手数料には消費税がかかります。
新築マンションは売主(デベロッパー)が課税事業者のため、建物部分に消費税10%がかかります。マンションの場合、建物全体の価格から土地代相当額(持分割合で按分)を差し引いた建物部分に対して消費税が課されます。契約書に建物価格と土地価格が明記されているか確認しましょう。
不動産情報サイトの物件詳細ページや販売図面(マイソク)に「売主」または「取引態様」として記載されています。「売主:個人」であれば消費税なし、「売主:○○株式会社」など法人名であれば消費税あり、と判断できます。不明な場合は担当の不動産会社に直接確認するのが最も確実です。
住宅ローン控除の申請には、売買契約書・登記事項証明書・住宅ローンの残高証明書などが必要です。消費税額については、売買契約書に建物価格(税込)が記載されていれば確認できます。消費税がかかる住宅かどうかは確定申告書に記載する項目のひとつですので、契約書を大切に保管しておきましょう。
過去の増税時には「経過措置」が設けられており、一定の期日までに請負契約(建売住宅の場合は売買契約)を締結した場合に旧税率が適用されるケースがありました。現時点(2024年)では消費税率10%が継続しており、直近での増税予定は発表されていませんが、将来の税制改正には注意が必要です。増税が予定される場合は、国税庁や各種公式発表を確認するようにしましょう。