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住宅購入で親の援助を非課税で受ける方法と注意点

2026.08.06
住宅購入で親の援助を非課税で受ける方法と注意点

住宅購入を検討する中で「自己資金だけでは足りないかもしれない」と感じ、親からの援助を考えている方も多いのではないでしょうか。実は、親からまとまったお金をもらうと贈与税がかかる場合があります。しかし、正しい制度を活用すれば、最大1,000万円以上を非課税で受け取ることも可能です。この記事では、住宅購入における親からの援助に関する非課税制度や手続き、注意点をわかりやすく解説します。

住宅購入で親から援助を受けるなら「贈与税の非課税制度」を活用しよう

住宅購入で親から援助を受けるなら「贈与税の非課税制度」を活用しよう

住宅購入で親から資金援助を受ける場合、贈与税の仕組みと非課税制度の概要をまず押さえておくことが大切です。制度を正しく理解することで、税務上のリスクなく援助を受け取ることができます。

親からの援助にかかる贈与税とは

贈与税とは、個人から無償でお金や財産を受け取った際にかかる税金のことです。親子間であっても例外ではなく、一定額を超える贈与には課税されます。

贈与税には「暦年課税」と「相続時精算課税」の2つの課税方式があります。暦年課税では、1月1日から12月31日までの1年間に受け取った贈与の合計額が年間110万円を超えると、超えた分に対して税金が発生します。

例えば、親から300万円の援助を受けた場合、110万円を差し引いた190万円が課税対象となり、税率に応じた贈与税を納める必要があります。住宅購入という大きな資金移動が発生する場面だからこそ、贈与税の仕組みを事前にしっかり理解しておくことが重要です。

非課税で受け取れる上限額はいくら?

住宅購入の親からの援助に活用できる主な非課税枠は、大きく3つあります。

制度名非課税の上限額主な特徴
住宅取得等資金の贈与税非課税措置最大1,000万円省エネ・耐震など良質な住宅が対象(一般住宅は500万円)
暦年贈与の基礎控除年間110万円毎年利用可能、申告不要(超過分のみ申告)
相続時精算課税制度累計2,500万円(基礎控除110万円併用可)相続時に精算される制度(住宅資金贈与非課税特例とは別)

上記の住宅取得等資金贈与非課税と暦年贈与の基礎控除を組み合わせることで、最大1,110万円を非課税で受け取れる可能性があります。ただし、それぞれに適用条件があるため、自分の状況に合った制度を選ぶことが大切です。

なお、住宅取得等資金の贈与税非課税措置を利用するには、贈与を受ける方の合計所得が2,000万円以下であることが要件のひとつとなっています。住宅購入における親からの援助を検討する際は、こうした条件もあわせてご確認されることをおすすめします。

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最大1,000万円が非課税になる「住宅取得等資金の贈与税非課税措置」とは

最大1,000万円が非課税になる「住宅取得等資金の贈与税非課税措置」とは

「住宅取得等資金の贈与税非課税措置」は、住宅購入時の親からの援助に特化した非課税制度です。非課税になる金額の上限や、基礎控除との併用、適用期間について詳しく見ていきましょう。

この制度で非課税になる金額

住宅取得等資金の贈与税非課税措置では、父母や祖父母などの直系尊属から住宅取得のための資金を贈与された場合に、一定額まで贈与税が非課税となります。

非課税となる上限額は、購入する住宅の種類によって異なります。

  • 省エネ等住宅(良質な住宅):最大1,000万円まで非課税
  • 上記以外の一般住宅:最大500万円まで非課税

「省エネ等住宅」とは、省エネ基準に適合した住宅や耐震性・バリアフリー性能を持つ住宅のことです。新築・中古を問わず適用対象となりますが、住宅の性能によって非課税枠が変わるため、購入予定の物件がどちらに該当するかを事前に確認しておきましょう。

贈与税の基礎控除(年間110万円)と合わせて使える

住宅取得等資金の贈与税非課税措置と基礎控除の併用については、選択する課税方式によってルールが異なります。暦年課税を選択した場合、基礎控除(年間110万円)との併用が可能ですが、相続時精算課税を選択した場合、その特定贈与者からの贈与について暦年課税の基礎控除(年間110万円)の適用はできません。

例えば、省エネ住宅を購入する際に住宅購入で親から援助を受ける場合、暦年課税を選択した贈与であれば、非課税措置の1,000万円と基礎控除の110万円を合わせて最大1,110万円まで贈与税なしで受け取ることが可能です。一方、相続時精算課税を選択した場合は暦年課税の基礎控除110万円との組み合わせができないため、課税方式の選択については慎重に検討する必要があります。

また、相続時精算課税制度を選択した場合、2024年以降に新設された基礎控除110万円は受贈者ごとに年110万円が上限となります。父・母など複数の贈与者から相続時精算課税で贈与を受ける場合は、贈与額に応じて基礎控除110万円を按分して適用し、合計110万円までが非課税(持ち戻し不要)となる点にご注意ください。なお、この基礎控除は暦年課税の基礎控除とは併用できません。制度の選択によって適用できる控除の内容が変わるため、どの方式を選ぶかは慎重にご検討されることをおすすめします。税理士や不動産会社への相談も有効な手段です。

制度の適用期間(2026年末まで)

住宅取得等資金の贈与税非課税措置は、現在2026年(令和8年)12月31日までに受けた贈与が対象とされています(2025年時点)。

この制度は過去にも延長が繰り返されてきましたが、期限後の延長や継続が保証されているわけではありません。住宅購入と親からの援助のタイミングを合わせるためにも、贈与を受ける年住宅の取得時期の両方を意識した資金計画を立てることが大切です。

参考:国税庁「住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」

制度の最新情報は国税庁の公式サイトや税理士への相談で確認するようにしましょう。

非課税制度を使うために満たすべき条件

非課税制度を使うために満たすべき条件

住宅取得等資金の贈与税非課税措置を活用するには、受け取る側(子ども)と購入する住宅の両方に一定の条件があります。条件を満たさない場合は非課税の適用が受けられないため、事前の確認が欠かせません。

援助を受ける子ども側の条件

非課税措置を受けるためには、贈与を受ける側(子ども)が以下の条件をすべて満たしている必要があります。

  • 贈与を受けた年の1月1日時点で18歳以上(満18歳に達した者)であること
  • 贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下であること(ただし、対象住宅の床面積が40㎡以上50㎡未満の場合は1,000万円以下であること)
  • 贈与者が受贈者の直系尊属(父母・祖父母など)で、受贈者が直系卑属であること
  • 住宅取得等資金贈与の非課税特例の適用を受けたことがなく(例外あり)、特例の非課税限度額の合計が1,000万円(省エネ等住宅の場合)または500万円(一般住宅の場合)を超えないこと

住宅購入で親から援助を受ける際、これらの条件はすべて同時に満たす必要があります。特に所得制限や直系尊属との関係性については見落としがちですので、事前にしっかりと確認しておきましょう。

購入する住宅の条件

非課税措置の対象となる住宅は、新築・中古によって満たすべき条件が異なります。それぞれの要件を確認しておきましょう。 h4: 新築・購入の場合 新築または新築住宅の購入(売買)の場合、主に以下の条件を満たす必要があります。

  • 日本国内にある住宅であること
  • 登記上の床面積が50㎡以上240㎡以下であること
  • 床面積の2分の1以上が居住用であること

省エネ等住宅(非課税枠1,000万円)として認められるには、以下のいずれかの基準を満たす必要があります。

区分基準の例
省エネ基準適合住宅断熱等性能等級5以上、または一次エネルギー消費量等級6以上
耐震住宅耐震等級2以上、または免震建築物
バリアフリー住宅高齢者等配慮対策等級3以上

新築の場合は、住宅メーカーや不動産会社に住宅性能評価書や証明書の発行を依頼することで、省エネ等住宅の基準を満たしているかを確認できます。 h4: 中古住宅の場合 中古住宅を購入する場合も非課税措置の対象となりますが、新築とは異なる条件が追加されます。

  • 1982年(昭和57年)1月1日以後に建築されたものであること、または耐震基準適合証明書等により地震に対する安全性が証明されたものであること
  • 床面積や居住用割合などの条件は新築と同様

築年数が古い物件でも、耐震診断耐震基準適合証明書を取得することで非課税措置の対象になる場合があります。住宅購入に際して親からの援助を検討している場合は、売主や不動産会社に証明書の有無を確認することをおすすめします。

なお、省エネ等住宅の基準(断熱等性能等級4以上または一次エネルギー消費量等級4以上等)を満たす証明書は、新築・中古住宅に共通して必要な要件です。中古住宅の場合は耐震基準適合証明書に加え、新築と同様の手続きが必要になるため、早めに準備を進めておくと安心でしょう。

申告が必要(条件を満たしても自動適用ではない)

住宅取得等資金の贈与税非課税措置は、条件を満たしていれば自動的に適用されるわけではありません。必ず贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日の間に、贈与税の申告(確定申告)を行う必要があります。

たとえ贈与額が非課税枠の範囲内であっても、申告を怠ると非課税の適用を受けられず、贈与税が課される可能性があります。「申告しなければバレない」という考えは大変危険です。税務署は不動産の登記情報と金融機関の入出金記録をもとに調査を行うことがあるため、必ず正しく申告するようにしましょう。

申告に必要な書類と手続きの流れ

申告に必要な書類と手続きの流れ

住宅取得等資金の贈与税非課税措置を受けるための申告は、必要書類をそろえたうえで税務署に提出する形で行います。スムーズに手続きを進めるために、必要書類と手続きの流れを確認しておきましょう。

手続きの大まかな流れは以下のとおりです。

  1. 贈与を受ける(住宅取得前または取得後の同年中)
  2. 住宅を取得し、翌年3月15日までに居住開始(または居住見込み)
  3. 翌年2月1日〜3月15日の間に贈与税申告書を提出
  4. 申告書と一緒に必要書類を税務署へ提出

申告に必要な主な書類は以下のとおりです。

書類名備考
贈与税の申告書(第一表・第一表の二)国税庁ホームページからダウンロード可能
戸籍謄本贈与者との続柄を確認するため
住民票の写し居住の事実を証明するため
登記事項証明書(不動産登記簿謄本)住宅の床面積・所有者を確認するため
売買契約書または工事請負契約書のコピー取得した住宅の確認のため
省エネ等住宅の場合:住宅性能証明書など省エネ・耐震等の基準を証明するため

書類は事前に準備を進めておくと、申告期限直前に慌てずに済みます。不明な点は、最寄りの税務署や税理士に相談するとスムーズです。

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非課税制度を使う前に知っておきたい注意点

非課税制度を使う前に知っておきたい注意点

住宅取得等資金の贈与税非課税措置は非常に有用な制度ですが、活用することで他の税制上の優遇が制限される場合があります。事前に把握しておくべき注意点を3つ解説します。

住宅ローン控除の控除額が減ることがある

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンの年末残高に対して一定割合の税額控除が受けられる制度です。しかし、親からの援助を受けて購入資金の一部に充てることで、ローンの借入額が減少し、結果的に住宅ローン控除の控除額が少なくなる場合があります。

例えば、3,000万円の住宅をローンだけで購入した場合と、親から1,000万円の援助を受けてローンを2,000万円に抑えた場合では、控除の計算基準となるローン残高が異なります。贈与を受けることで得られるメリットと、住宅ローン控除の控除額への影響を総合的に比較したうえで判断することが大切です。

相続時に「小規模宅地等の特例」が使えなくなる場合がある

「小規模宅地等の特例」とは、相続した自宅の土地の評価額を最大80%減額できる、相続税上の優遇措置です。ただし、この特例が適用されるのは、配偶者が土地を相続する場合、同居親族が相続税申告期限まで土地を所有し家屋に居住し続ける場合、または被相続人に配偶者・同居親族がおらず相続前3年以内に自己・配偶者・3親等内親族・特別関係法人所有の家屋に居住したことがないなどの要件をすべて満たす別居親族の場合に限られます。

住宅購入で親からの援助を受けている場合でも、相続開始前3年以内に自己・配偶者・3親等内親族・特別関係法人所有の家屋に居住したことがない場合に限り、「家なき子特例」の対象となり得ます。適用要件は複数あり、個々の状況によって判断が異なるため、特に相続税の課税が見込まれる資産規模のご家庭では、贈与と相続税の兼ね合いを税理士と一緒に確認しておくことをおすすめします。

兄弟間での相続トラブルになる可能性がある

親から住宅購入の資金援助を受けることは、将来の相続において特別受益とみなされる可能性があります。特別受益とは、相続人の一人が生前に被相続人(親)から受けた利益のことで、遺産分割の際に他の相続人との公平を保つために考慮される概念です。

例えば、兄弟のうち一人だけが住宅購入の援助を受けた場合、他の兄弟から「不公平だ」と主張され、相続トラブルに発展することがあります。親が元気なうちに遺言書を作成してもらうことや、兄弟間で話し合いの場を設けることが、将来的なトラブル防止につながります。

贈与以外の援助方法と注意点

贈与以外の援助方法と注意点

住宅購入における親からの資金援助は、「贈与」だけではありません。状況によっては「借入」や「相続時精算課税制度」を活用する方法も選択肢になります。それぞれの特徴と注意点を押さえておきましょう。

親から「借りる」場合は借用書と返済実績が必要

親からお金を借りる形にすれば、贈与ではないため贈与税はかかりません。ただし、税務署に「実質的な贈与」とみなされないためには、いくつかの条件を満たす必要があります。

  • 金銭消費貸借契約書(借用書)を作成すること
  • 市場相場に近い適切な利息を設定すること(無利息は贈与とみなされることがある)
  • 定期的な返済の実績をつくること(振込での返済が記録として残りやすい)

口約束だけの貸し借りや、返済が行われていない場合は、税務調査で贈与と判断されるリスクがあります。「借りた」という形を維持するには、書類と返済記録をしっかり残すことが大切です。

相続時精算課税制度という別の選択肢もある

相続時精算課税制度は、60歳以上の父母や祖父母から18歳以上の子・孫への贈与に適用できる制度で、累計2,500万円までは贈与税がかかりません。ただし、贈与者が亡くなったときに、贈与した財産を相続財産に加算して相続税を計算する仕組みです。

2024年(令和6年)の税制改正により、相続時精算課税制度にも年間110万円の基礎控除が新設されました。これにより、毎年110万円以内の贈与は相続時に加算されず、より使いやすい制度となっています。

なお、相続時精算課税制度を一度選択すると、同じ贈与者からの贈与については暦年課税に戻すことができない点に注意が必要です。どちらの制度が有利かは家族の資産状況や将来の相続を見据えて判断する必要があるため、税理士への相談をおすすめします。

まとめ

まとめ

住宅購入における親からの援助は、正しい制度を活用すれば最大1,110万円以上を非課税で受け取ることができます。特に「住宅取得等資金の贈与税非課税措置」は最大1,000万円が非課税となる強力な制度ですが、適用条件を満たしたうえで必ず贈与税の申告が必要な点を忘れないようにしましょう。

また、制度を活用することで住宅ローン控除の控除額への影響や、相続時のトラブルが生じる可能性もあります。贈与・借入・相続時精算課税制度のどれが自分に合っているかは、家族の状況や資産規模によって異なります。

不明点があれば税理士や不動産会社への相談を積極的に活用し、安心して資金計画を進めてください。アバンティア不動産では、住宅購入に関するご相談を承っております。お気軽にお問い合わせください。

住宅購入 親 援助についてよくある質問

住宅購入 親 援助についてよくある質問

Q1. 親からの援助は現金でなくても非課税になりますか?

住宅取得等資金の贈与税非課税措置は、金銭(現金・振込)による贈与が対象です。不動産そのものを贈与する場合は対象外となります。資金の移動は必ず金融機関の口座を通じて行い、記録を残しておきましょう。

Q2. 援助を受ける年に住宅を取得できなかった場合はどうなりますか?

贈与を受けた翌年の3月15日までに住宅を取得し、居住(または居住見込み)の状態にある必要があります。取得が間に合わなかった場合は非課税措置が適用されず、贈与税が課される可能性があります。タイミングに余裕を持った資金計画が大切です。

Q3. 非課税措置の申告を忘れた場合はどうなりますか?

申告を行わなかった場合、非課税の適用は受けられず、通常の贈与税が課されます。申告期限(翌年3月15日)を過ぎた場合は期限後申告となり、延滞税やペナルティが発生する場合があります。気づいた時点でできるだけ早く税務署または税理士に相談することをおすすめします。

Q4. 複数の親(父と母の両方)から援助を受けた場合、非課税枠は合算されますか?

住宅取得等資金の贈与税非課税措置は、贈与者(直系尊属)ごとに非課税枠が設けられています。住宅購入における親からの援助として、父と母それぞれから贈与を受けた場合、省エネ等住宅であれば非課税枠はそれぞれ1,000万円で合計2,000万円(2024年1月1日以降)となり、贈与者の人数分増えます。受贈者(子)1人あたり1,000万円に制限されるわけではありませんので、ご安心ください。

Q5. 親からの援助と住宅ローンは同時に利用できますか?

はい、親からの贈与(援助)と住宅ローンは同時に利用できます。ただし、援助を受けることで借入額が減少し、住宅ローン控除の対象となるローン残高が少なくなる場合があります。総合的にどちらがお得かを比較したうえで判断することをおすすめします。


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